あと10年はいいかな
2024/01/08、延期されていたfripSide20周年ライブが行われた。
奇しくも成人の日に開催されたこのライブは、”All Phases Assembled“の名の通り、Phase1ボーカルのnao/Phase2ボーカルの南條愛乃/Phase3ボーカルの上杉真央・阿部寿世、総勢四人すべてのボーカリストが一堂に会しパフォーマンスを行ったありえないほど豪華なライブである。
まあ、Phase2時代に行われた10th Anniversary Live 2012の20周年版と捉えて間違いないが、あれから10年以上経ち、ジョルノは老け、曲は増え、さらにボーカルが総勢二人増えるという訳の分からない状態になっている。
おそらく開演から4時間弱、ありえない曲数で数々のオタクを燃え尽きさせたであろうこのライブについての感想を成仏できていないオタク視点から話そうと思う。
また、最初に宣言しておくとライブ開始時点ではあまりPhase3に良い感情は持っていない。Final Arena Tour 2022で出てくるとは分かっていても感情がそれを受け入れられず、ずっと引きずっているからだ。
それでも良い方は読んでください。(ある程度公平にライブを楽しんだつもりです)
とりあえず時系列順にPhase1から。
もうライブ始まりのhurting heart – nao piano arrangeの時点で涙が出そうになった。そして開幕からmagicarideとは!、どうしたんだ八木沼? あまりにもイントロから高まりすぎて横転。次がnever no astrayとかいう緑茶繋ぎに感動。
短いMC後、いきなりspiral of despairとかいう痴漢専用車両曲でまた横転。sky、save me againと有名曲が続く。そしてMC。赤い衣装をずっと擦っていた二人、あの特徴的なイントロを聴かせて横転させてきた。”red -reduction division-“だ。殺しに来てるだろ。
原曲を聴くのも久しいcome to mind、しっとりとさせた気分で聴くtrue eternity。そしてトリを飾ったのはメジャーデビュー曲でもあるflower of bravely! あまりにも高まりすぎてピンク色のキンブレを振りながら横転してしまった。
あまりにも横転しすぎているが、Phase1のセトリ選曲はここ最近にはないレベルで良かった。特に良かったのはcome to mindやsave me again等、他Phaseでカバーしている曲をオリジナルボーカルで披露してくれたことだろう。カバーにはかなり賛否がある(拗らせオタク)が、これは本当に良かったと思う。ありがとう。
次Phaseにバトンする前にangelaコラボパート。sister’s noise(南條愛乃・angela)からスタートし、LEVEL 5 -judgelight-(Phase3・katsu(from angela)、僕は僕であって(Phase2・angela)、The end of escape(Phase2・angela)とコラボ曲+αという流れ。The end of escapeはマジでノリづらく会場がだいぶキツそうな感じだった。
満を持して登場したPhase3。Phase2 Final Arena Tour 2022の初登場から比べるとかなりライブ慣れしたな、という印象。特にひーちゃん(阿部寿世の公式名称)がかなり笑顔で観客を煽っていて少し怖くなった。二年で変わりすぎだろ……
1stアルバムであるInfinite Resonanceの出来が気に入らずそのまま聴かなくなってしまったのでPhase3楽曲についてはあまり詳しくないので気に入った曲だけピックアップ。
やっぱりInvisible Wingsとan Effect of Fateは良かった。二人で歌う曲ならこれが結構好みだったかな。ソロ曲だとwith a smileはかなり”強かった”。音源聴いたときはイマイチだなーと思っていたが、すごい楽しそうに歌って踊っていたのでライブ映えする曲かも、といった印象。
Red Liberationは「今強く 歩き出そう」のサビで二回飛んだら周りがあまりにも飛んでいなさすぎて悲しくなった。――誰もひきこまりを観ていないのである。
あんまり聴いていない曲もあったがそれなりに楽しめたので、悪いセトリではなかったと思うがwhite birdやったのにFreezing rainやらなかったのだけは本当に意味がわからない。おそらく客層に対して受けが悪い(私は結構好き)more than you knowやるぐらいなら入れてほしかった。
……ここで少しネタバレするが、一番歓声とか客の反応が薄かったのがPhase3パートだった気がする。1F席は違うかもしれないけど。
ノレていなかったのは明らかにコラボパートだったが、Phase3を追っていない悲しき亡霊(私含む)ばかりで若干白けた雰囲気が出ていてなんか可哀想になってしまった。彼女たちなりに成長して頑張っていることが伝わってきたので、こちらもつまらない意地を張っていないで楽しんでいる姿を見せても良かったと思う。Phase2パートと明らかに差がありすぎて本当に可哀想だった。
Phase3単独のライブに行くかは今後の曲次第だが、個人的には頑張ってほしいなという応援の気持ちが芽生えたので良し。
Dancer Performance Timeという名の休憩(satは休憩していなかったらしいが)。glow in the darkness、absolute wish、spiral of despair -resurrection-、meditationsを雑に消費したことはマジで許せない。Finalの時もPrismを供養しやがってよ。マジで許せない。absolute wishをこんなところで回収したくなかったし、spiral of despairもresurrectionの方が好きなので結構辛かった。
とか思ってたらfripSide NAO project!!が来た! fripSide聴いてない友人でも聴いてたなおぷろである。(その友人はMOSAIC.WAVとかあべにゅうとかが好きだった)
まさか令和のこの時代に聴けるとは思っていなくて横転してしまった。Rabbit Syndromeのふっふーふわふわがもう楽しすぎて。ふっふーふわふわしていたオタクが一つ隣に居たが、明らかに南條さんだけを見に来たであろう隣の人(双眼鏡で覗いてた)がキモいPhase1オタクに囲まれていたので可哀想になってしまった。
Wireless Cosmicもやってくれたし30thは「every day⇔every way!」を期待してもいいのか?
……そして最後、Phase2パート。正直な話セトリは他Phaseに比べて圧倒的にイマイチだった。唯一評価できるのはAlice in Rossoをやったことだろう。ありえないぐらい好きな曲で本気で10年ぐらい擦っているが、未だにこの曲を好きな曲に挙げるオタクに出会ったことがない。好きなオタクは連絡ください。
Alice in Rossoについて語りだすと恐らくこのライブの感想ではなくなってしまうのでやめておくが、イントロが聞こえた瞬間に「マジかよ!」ってバカでかい声が出てしまったし、1番サビが終わった時点で涙が止まらず前が見えなくなってしまった。ライブBDでちゃんと見返そう。Finalのときに回収したくて一生やってくれとTwitterで連呼していた気がするし、ライブ前日にはこんなツイートをしてしまう始末だった。
セトリはイマイチだった。他Phaseより圧倒的に。まずLove with Youがあまり好きではないので、ピンク曲ならendless memory ~refrain as Da Capo~が聴きたかったし、そもそも擦られすぎてないか? という気持ちになってしまった。
また、Leap of faithやfinal phase、white birdとかいうなんか常連っぽい曲ばっかりでつまらないセトリで、やっぱ八木沼ってセトリ組むセンスないのかな? と認識を戻した。――Answerは良かった。
ここから先はお楽しみゾーン。
まずツインボーカルのDecadeでありえないぐらい横転。ずっとライブDVDで観ていて本当に聴きたかったのであまりにも高まってしまい、All Phasesのdouble Decadesも一生ペンラを振り回していた気がする。ここは既定路線とはいえやっぱり聴けて良かった。個人的にDecadeは曲もアルバムもPhase2最高の出来だと思っていたし、本気でツインボーカル曲を定期的に出して欲しかった身としては本当に聴けてよかった。
んで意外と良かったのはwhen chance strikesだった。事前情報でPhase3がカバーしているという噂を耳にしていたので若干心構えはあったものの、実際にAll Phasesが歌ったのは思ったよりも感動した。というか、収録アルバムがイマイチすぎてあんま聴いてなかっただけかも。
最後はまあonly my railgunだよね、といった感じで。正直OMR擦るのPhase3の子たちが可哀想なのでそろそろやめてあげてほしいが仕方ない。
つらつらと書いてきたが、なんだかんだPhase1/2の亡霊でも楽しめたライブだった。が、明らかにPhase2のセトリがゴミすぎて成仏できないのでまたライブあったら行くかもしれない。
また、曲のアベレージがあまりにも低すぎてライブに行く気が起きていなかったPhase3だが、思っていたより良かった。ライブ慣れしていたし、あとは曲次第でかなり楽しめそうだったので個人的に期待している。まあ、期待を裏切るのが八木沼だけど。
brave new world終わりとかもちょっと考えてたけど外しちゃったし、それはそれとして何より真音ちゃんの話をしないんだ、という気持ちになってしまった。少なくとも親交はあったと思うんだけどね……
Alice in Rosso聴けただけで行った価値があったライブだったし、ボリューム満点でかなり満足した。次は30thで会いましょう。でもアベレージ低いライブは勘弁な。